「常東地域あんしん拡大推進会議(以下、「拡大会議」)」は、常東地域で地域住民と保健・医療・福祉関係者などが連携して、最期まであんしんして暮らし続けられるまちづくりについて考える場です。この会議のコーディネートは、地域包括支援センター「日の出」と「千寿の郷」が担っています。
拡大会議の取り組みの一つに、月一回のペースで常東地域内の医療・福祉事業者が参加し、4つのテーマごとに分かれて話し合う会議があります。その中の「暮らしに役立つ知識を気軽に学べる環境づくり」をテーマとするチームが、地域貢献の考えのもと、自分達が持つスキルや知識を活かしながら地域や住民に対し何ができるのかを話し合いました。第1弾として、これから親を介護する人をターゲットとし、介護をしていく中で必要性の高い車いすの試乗体験会を実施することとなりました。
体験会当日は、地域の自治会の参加もあり、多くの参加者で賑わいました。自走式、アシスト付き車いす、電動車いす、シニアカーが用意され、専門職の方々は参加者に付き添いながら、専門性を活かして、操作方法などをレクチャーしていました。
当初目的とした若い世代の参加は少なかったものの、アンケートに回答いただいた9割以上の方が「ためになった」と回答するなど、大変好評でした。車いすを試乗した方に話を伺うと、「自分は介護で車いすを押したことはある。いざ自分が必要になった時に、自分で車いすを使って日常生活を送れるか心配だったが、案外簡単で少し安心できた」「車いすを必要になった時に相談したい」などといった感想が聞かれました。
専門職が地域に入り住民とつながることで生まれる効果を実感できました。地域にある多様な資源がつながることの大切さを学びました。